この記事では、Macの動画編集ソフトであるFinal Cut Pro Xで人物を切り抜く方法について解説します。
「マスクを描画」エフェクトを使い、コントロールポイントを打つ
結論
-
- 「エフェクトブラウザ」の「マスクを描画」を、人物を切り抜くクリップにドラッグ→コントロールポイントを打ち、切り抜く人物を縁取る
- 最後のコントロールポイントをダブルクリックして人物を切り抜く
- 縁取りを微調整&背景と合成して完了
また、グリーンスクリーンやブルースクリーン(通称グリーンバック、ブルーバック)を使用することで、クロマ・キー・エフェクトを使用して簡単に切り抜くこともできます。
詳細手順
以下に詳細手順を解説します。
1.「マスクを描画」エフェクトを選択→コントロールポイントを追加する
↓
- 人物を切り抜きたい場所に再生ヘッドを合わせる(例:『5:00』秒)
- 「エフェクトブラウザ」を開く
- 「マスク」を選択
- 「マスクを描画」を選択
- 「マスクを描画」を人物を切り抜くクリップへドラッグする
- ビューアに「クリックしてコントロールポイントを追加」が表示される
↓コントロールポイントを細かく打てるように、ビューアのサイズを拡大します(例:62%→200%)。
↓コントロールポイントを切り取る人物に打っていきます(内側から縁取るように打つことでキレイに切り取れます)。
↓ビューア内のカーソルをドラッグ→表示領域を変更して作業を続けます。
↓画面の端までコントロールポイントを打ちます。
2.最後のコントールポイントをダブルクリック→人物を切り抜く
↓最後に打ったコントールポイントをダブルクリックします。
↓最後に打ったコントロールポイントと、最初に打ったコントールポイントが自動的につながり、人物だけ切り取ることができます。
↓「ビデオインスペクタ」をクリック→「マスクを反転」にチェックすることで、切り抜きを反転する(背景を切り抜く)こともできます。
3.縁取りの微調整を行って完了(ポイントの固定・移動・スムーズな縁取り)
※この作業は、“切り抜く前”にもできますが、
- 意図しない場所へコントロールポイントを打ってしまう
- 意図しないタイミングで切り抜いてしまう
- コントロールポイントが勝手に移動する
といった誤作動が起こる可能性があるため、切り抜いた後に微調整を行うのが良いでしょう。
↓ビューアを拡大してコントロールポイントの微調整を行います。
起点となるコントールポイントを固定(ロック)します。
↓起点となるコントロールポイントを右クリック→「ポイントをロック」を選択します。
ポイントの色がグレーに変更したらロック完了です。
↓コントールポイントをドラッグすることで、ポイントを移動して縁取る場所を調整できます。
曲線で切り抜きたい場所を、直線状からスムーズな縁取りに変更します。
↓コントロールポイントを右クリック→「スムーズ」を選択して曲線具合を調整します。
↓以上の微調整を行うことで、よりキレイな縁取りで切り抜くことができます。
↓切り抜きが完了後、背景を取り込むことで、人物と合成してサムネイルなどに応用できます。
Tips.クロマ・キー・エフェクトを使用して切り抜く
↓切り抜きたい人物を、クロマ・キー・エフェクトを適用できる背景(グリーンスクリーンまたはブルースクリーン)で撮影し、Final Cut Pro Xに取り込みます。
↓
- 「エフェクトブラウザ」を開く
- 「キーイング」を選択
- 「キーヤー」を選択
- 「キーヤー」エフェクトを、人物を切り抜くクリップへドラッグ
↓グリーンスクリーン部分だけ透過され、人物やテロップが切り抜かれます。
↓背景を取り込むことで、人物と合成してサムネイルなどに応用できます。
人物切り取りにおける「マスクを描画」と「キーヤー」の違い
↓「マスクを描画」エフェクトの場合は、コントロールポイントを打ったタイミングからカーソルを動かす(例:『5:00』秒→『8:00』秒)と、切り取りにズレが生じてしまいます。
しかし、クロマ・キー・エフェクトの場合は、エフェクトを適用したクリップであれば、どこからでも人物だけを切り抜くことができます。