本記事では、YouTubeで『チャンネル登録者1000人』を達成することの難しさと、YouTubeを始める・続けるべきかどうかの判断基準について、筆者が3年かけて登録者1000人を超えた経験をもとに紹介します。
副業としてYouTubeを始めるべきか、1000人達成するまで運営を続けるべきか、それとも諦めた方がよいのか、キャリア形成の観点から検討します。
インフルエンサーやYouTubeクリエイターを目指す方、副業でYouTubeを運営している・運営を始めようとしている方の参考になれば幸いです。
YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち [ ロバート・キンセル ]
YouTubeで登録者数1000人を目指して運営を続けることの意義
1.1000人の登録者を目指すメリット
ネット環境さえあれば誰でもYouTubeに動画を投稿できる『動画クリエイター戦国時代』の中で、チャンネル登録者1000人を目指して運営を続けることのメリットを紹介します。
①収益化の申請ができる
YouTubeを収益化する条件の1つが「チャンネル登録者1000人」であることです。
厳密には登録者数1000人を達成すれば、収益化の申請が可能になり、審査に通ることで初めてYouTubeでお金を稼ぐことができます。
最初はわずかな金額しか稼げませんが、自分でビジネスを始めて、給料以外の収入を得ることは非常に貴重な経験になります。
ちなみに、筆者の初月のYouTube収益は874円でした。新書や漫画が1冊買えます!
②YouTubeで身につけられるビジネススキル
YouTubeで動画制作に励むことで、以下のビジネススキルを身につけることができます。
- 動画撮影・編集スキル
- コンテンツの構成スキル
- コピーライトの知識
- デザインの知識
- トークスキル
- その他(時間管理能力、副業の知識など)
コンテンツの質を高めるために、動画構成や撮影・編集のスキルを磨き、見やすさ・聞きやすさ・わかりやすさを追求していくことになります。
また、タイトルやキャッチコピーを工夫することでコピーライトの知識が身につき、サムネイルや動画を作る中でデザインの勉強もできます。
話す機会が多い場合には、聞きやすい・わかりやすい話し方を身につけることができます。
これらはYouTubeの運営に必要なスキルの一部ですが、YouTube以外のビジネスにも役立つ重要なスキルになります。
2.1000人を達成することの難しさ
登録者1000人を目指すことのメリットを紹介しましたが、実際のところ、登録者1000人を達成するまでの道のりは本当に厳しいです(全クリエイターの15%程度しか達成できていないと言われています)。
筆者はフィットネスを中心とした自己改善系のチャンネルを運営していますが、3年かかってようやく1000人を超えることができました。
他の方のブログやYouTubeを見てみると、1000人を達成するまでは半年〜1年かかるという意見が多いですが、筆者のように数年かかる可能性も考慮しておくべきだと思います。
1000人を達成するまでの経緯
- 2019年12月:チャンネルを開設し、動画投稿を開始
- 2020年12月末時点の登録者:約500人
- 2021年12月末時点の登録者:約800人(※2021年はほぼ1年間更新なし)
- 2022年1月〜:動画投稿再開
- 2022年8月:登録者1000人達成→収益化のガイドライン違反により収益化×
- 2022年9月:再審査の結果、収益化が完了
最初の頃はモチベーションが高かったので、10人、20人、100人単位での増加に喜びを感じていました。
投稿頻度も週に2〜3本、半年後には毎日投稿もしていました。
しかし、1年経っても登録者数は500人程度しかいなかったため、ついにモチベーションが続かなくなりました。
撮影や編集に約3〜4時間もかかっていたので、正直運営が辛かったです。
そのため、1年間ほとんど更新をしなかったのですが、ありがたいことに登録者数が少しずつ増えていました。
800人を超えた辺りで、1000人という数字が現実味を帯びてきたため、ショート動画を中心に動画投稿を再開しました。
ショート動画でチャンネルの認知度を高める戦略をとったところ、1年前にアップした1本の動画が急に伸び始め、その動画のおかげでチャンネル登録者が一気に1000人を超えました。
急に伸びた要因は、とあるトレーニングがTwitterでバズったためです。
日本でそのトレーニングの動画をアップしていた人がほとんどいなかったため、筆者の動画がGoogleやYouTube検索で1位に表示され、そのおかげで視聴者が一気に増えたようです。
以上の経験から伝えたい、登録者数1000人を達成する難しさは以下の通りです。
- 運営にかけた労力が、必ずしも登録者数の伸びに比例するわけではない
- トレンドによって急に視聴回数や登録者が伸びることがある
- 登録者数だけを見ていたらほぼ確実に心が折れる
まとめ:YouTubeは始める(続ける)べきなのか?
登録者1000人を目指してチャンネル運営を続けることのメリットと難しさについて紹介してきました。
はたして、YouTubeを副業として始めるべきなのか、やらない方がよいのか。
登録者1000人を達成するまで続けるべきなのか、諦めた方がよいのか。
これらの判断基準を、筆者の経験をもとに検討していきます。
運営の判断基準
筆者が最も重視している判断基準は以下の2点です。
- YouTubeで得たスキルや知識を他のビジネスに活かせるかどうか。
- 自分が制作するコンテンツが、自分自身の成長や興味に繋がっているかどうか。
皆さんのYouTube運営が上記2つの基準を満たしているのであれば、登録者数だけを目的とせずに、自分の成長や興味につながるコンテンツの制作を継続できると思います。
運営にかける労力とリターンが見合わない、また、ワクワクを感じないのであれば、運営を諦めて別のビジネスを始めることも素晴らしい選択だと思います。
もし、YouTubeを運営していくと決めたなら…
正直なことをお伝えすると、筆者は登録者1000人を超えたところで、再びモチベーションが切れてしまいました。
一番の理由は、動画作成の目的が『登録者1000人を達成すること』のみだったからです。
とりあえず収益化したかったので、「チャンネル登録者を増やす方法」「再生されやすいジャンル」「流行りのショート動画」といった、YouTubeでしか使えないような方法に手を出し、短期的な利益のみを求めてしまいました。
おそらく、多くの方がチャンネル登録者数に伸び悩んだとき、「YouTubeの伸ばし方」と検索して、そのノウハウを使ってなるべく早く1000人を突破したくなると思います。
もちろん、それらのノウハウが他のビジネスに活かせることはあると思います。
しかし、心の底から自分がやりたいと思っていることや伝えたいことを発信していかなければ、1000人を突破した後も継続的にコンテンツを制作していくのは難しいです。
筆者は、せっかくYouTubeで稼げるチャンスを手に入れたにも関わらず、そのチャンスを逃しています。
もしも過去に戻れるのであれば、以下のメッセージを自分に言ってやりたいです。
「自分の成長につながる作品を作りなさい。YouTubeで登録者が1000人を超えることよりも、自分が人生をかけてやりたいこと、世の中に発信していきたいことを見つけなさい。そして、その情報を世間に届けるためにはどのような工夫が必要なのか考えなさい。その工夫と努力はYouTubeを超えて、あなたの成長につながるはずです。」
最後まで読んでいただきありがとうございました!
YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち [ ロバート・キンセル ]