この記事では、デュエルリンクスにおけるバトルフェイズの流れとダメージステップのルールについて徹底解説していきます。
バトルフェイズにおける「ダメージステップ」の存在によってルールが非常にややこしくなっています。
「青眼の双爆裂龍でブルーム・ディーヴァを攻撃したのにディーヴァを除外できなかった。」
そんな声がTwitterで見られました。
このようにバトルフェイズ(やダメージステップ)がどのように進行しているかを理解していないと、思わぬプレイングミスを引き起こしかねません。
昨今、デュエルリンクスではダメージステップに発動できるカードが多く実装されてきたため、再度ルールの確認をしてプレイングミスの発生を防いでいきたいですね。
では、OCGのマスタールール3の改訂内容をもとに、
- バトルフェイズの流れ
- バトルフェイズ中の各ステップやタイミングで発動できる効果
について、具体的なカード例を用いてまとめていきます。
バトルフェイズの流れ&各ステップの解説
バトルフェイズの流れ
バトルフェイズは「4つのステップ」に分かれており、ダメージステップはさらに「5つのタイミング」に分かれています。
バトルフェイズの各ステップの解説
①スタートステップ
バトルフェイズを行う宣言をするステップです。
↓「バトルフェイズです。」と表示され、カードの発動を確認されます。
②バトルステップ
モンスターで攻撃宣言を行うステップです。
↓「攻撃を宣言しました。」と表示され、カードの発動を確認されます。
↓リンクスではモンスターの攻撃宣言の後に「バトルステップです。」と表示されます(何故でしょうか???)。
「モンスターで攻撃を行わない場合」や「攻撃が無効になるなどして戦闘が行われない場合」は、ダメージステップに入らずエンドステップになります。
また、相手フィールドのモンスターの数が変化した時の戦闘の巻き戻しはこのステップで行われます(ダメージステップで数が変化しても巻き戻しは行われません)。
バトルステップで発動する効果が処理され、バトルステップが終了するとダメージステップに入ります。
③ダメージステップ
ダメージステップは以下の5つのタイミングで進められます。
また、ダメージステップに入ると、そのモンスターは攻撃した扱いとなります。
1.ダメージステップ開始時
ダメージステップを開始するタイミングです。
↓「ダメージステップです。」と表示され、カードの発動を確認されます。
裏側表示のモンスターはまだ裏側のままです。
↓ボタン切り替えにチェックし、チェーンボタンをONにすることでダメージステップ開始時のタイミングにカードを発動できます。
ボタンをONにしていなかった場合は、ダメージ計算前に入ります。
2.ダメージ計算前
攻撃力・守備力を増減する効果処理や裏側表示のモンスターを表側表示にするタイミングです。
↓「ダメージステップです。」と表示され、カードの発動を確認されます。
3.ダメージ計算時
ダメージ計算を行い、LPを減らすタイミングです。
↓「ダメージ計算直前です。」と表示され、カードの発動を確認されます。
ダメージ計算を行なっていない戦闘は戦闘を行なった扱いになりません。
4.ダメージ計算後
ダメージ計算の結果をもとに発動する効果や処理を行うタイミングです。
↓ダメージ計算後に発動できるカードの発動を確認されます。
5.ダメージステップ終了時
戦闘が終わり、破壊されたモンスターが墓地へ送られるタイミングです。
↓ダメージステップ終了時に発動できるカードの発動を確認されます。
ダメージステップ終了時の処理後、攻撃を行う場合はバトルステップを、攻撃を行わない場合はエンドステップに入ります。
④エンドステップ
バトルフェイズを終了するステップです。
↓「バトルフェイズ終了時です。」と表示され、カードの発動を確認されます。
リンクスでは、エンドステップ終了後エンドフェイズに入ります。
各ステップで発動できる効果について解説
1.スタートステップに発動できる効果
ターンプレイヤーに効果発動の優先権があります。
スタートステップでは「バトルフェイズ開始時」に発動できる効果を処理します。
→ユニオン・アタック、封魔の矢
2.バトルステップに発動できる効果
モンスターの攻撃宣言の後、「攻撃宣言時」や「攻撃対象に選択された時」に発動する効果の発動と処理をターンプレイヤーから行います。
→クリボール、キャット・ダンサー、ウェーブ・フォース、分断の壁
→青き眼の乙女、ガガガザムライ
「攻撃宣言時」に発動できる効果は、攻撃宣言時の一連のチェーン上であれば複数枚のカードを発動することができますが、その一連のチェーン処理が終わった後に、改めて「攻撃宣言時」に発動できる効果を発動することはできません。
例→こちらの《クリボール》の効果が相手の《神の摂理》によって無効にされた場合、そのチェーンの処理を終えた後に《分断の壁》を発動することはできません。
【重要】3.ダメージステップに発動できる効果
ダメージステップの5つのタイミングにおいて発動できる効果についてまとめていきます。
①ダメージステップ開始時
「ダメージステップ開始時」に発動できる効果や「攻撃力・守備力を増減する」モンスターの誘発即時効果・速攻魔法・罠の発動と処理をターンプレイヤーから行います。
→オオヤマビコ、グラン・モール、ギネヴィア、シーステ
→ゴルゴニック・ガーディアン、聖杯、戦乙女の契約書
お互いのプレイヤーが、ダメージステップ開始時に発動できるカード効果を発動する優先権を放棄するとダメージ計算前に入ります。
②ダメージ計算前
裏側表示のモンスターを表側表示に変更した後、「攻撃力・守備力を増減する」モンスターの誘発即時効果・速攻魔法・罠の発動と処理をターンプレイヤーから行います。
この時、リバースモンスターの効果はまだ発動しません。
→ガイア・オリジン、聖槍、銀幕
お互いのプレイヤーが、ダメージステップ計算前に発動できるカード効果を発動する優先権を放棄するとダメージ計算時に入ります。
③ダメージ計算時
「ダメージ計算時」に発動できる効果の発動と処理をターンプレイヤーから行います。
また、「破壊される場合に、代わりに」と記載されたカードの効果もダメージ計算時に適用されます。
→カイトロイド、スコア、マスター・ヴェール、パレイドリア
→テスカトリポカ、ガーディアンの力
ダメージ計算を行いモンスターの破壊が決定した時点で、そのモンスターがもつ永続効果は適用されなくなります。
また、破壊の確定したモンスターが墓地へ送られるのはダメージステップ終了時なので、それまでそのモンスターは効果の対象に取れません。
④ダメージ計算後
「ダメージ計算後」に発動する効果や「相手に戦闘ダメージを与えた時」に発動する効果、「リバースした時に発動できる」効果を、発動の優先度に従ってチェーンを組んで発動と処理を行います。
→ブルーム・ディーヴァ、レモン、アマゾネスの急襲
→ベイル、オルトロス、鎌参太刀、ハマ
→アレイスター、リグリアード、バテル、裏ガエル
⑤ダメージステップ終了時
「ダメージステップ終了時に発動」できる効果や、「(戦闘によって)破壊され墓地へ送られた時」や「戦闘によって相手モンスターを破壊した時」に発動できる効果を、発動の優先度に従ってチェーンを組んで発動と処理を行います。
また、「ダメージステップ終了時まで」適用される効果は、ダメージステップ終了時に発動する全てのカードの効果と処理が終わるまで適用されます。
→青眼の双爆裂龍、デッドリー・シン、マグネット・フィールド
→ハネクリボー、ガルドニクス、スパイダー・シャーク、パフォーム・パペット
→FAブラック・レイ・ランサー、銀嶺の巨神
→アペライオ、デストロイ・サムライ、キングゴレム
Tips.ダメージステップにおける発動タイミングの注意点と2つの例
ダメージステップにおける注意点は以下の通りです。
- 攻撃力・守備力を増減する効果はダメージ計算前までのタイミングでしか発動できません。
- ダメージステップ中にモンスターの数が変化しても戦闘の巻き戻しは発生しません。
- ダメージステップ中の特定のタイミングでしか発動できない効果は、そのタイミングでの一連の効果処理が終わり、次のタイミングへ入ると改めて発動することはできません。
- ダメージ計算を行なっていない戦闘は「戦闘を行なった」扱いになりません。
例1:《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》と《禁じられた聖杯》
マスター・ヴェールの「魔法使い族の攻撃力・守備力を、見せた魔法カードの数×1000アップする」効果にチェーンして聖杯を発動することはできません。
マスター・ヴェールの効果はダメージ計算時に発動する効果ですが、聖杯は「攻撃力を増減する」カードなのでダメージ計算前までのタイミング(ダメージステップ開始時、ダメージ計算前)でしか発動できません。
聖杯でマスター・ヴェールの攻守アップ効果を無効にする場合は、ダメージ計算前までのタイミングで先に無効にしておきましょう。
例2:《ブルーム・ディーヴァ》と《青眼の双爆裂龍》
戦闘で破壊されないブルーム・ディーヴァを双爆裂龍で攻撃した場合、双爆裂龍の効果でブルーム・ディーヴァを除外することはできません。
ブルーム・ディーヴァの「特殊召喚されたモンスターと戦闘を行なった時に、そのモンスターを破壊する」効果はダメージ計算後に発動する効果なので、ダメージステップ終了時に発動する双爆裂龍の「破壊されなかったモンスターを除外する」効果が発動する前にブルーム・ディーヴァの効果が先に発動して双爆裂龍が破壊されます。
4.エンドステップに発動できる効果
「バトルフェイズ終了時に発動」できる効果や、発動タイミングが定められていないカードの効果を、ターンプレイヤーから発動できます。
→剣闘獣ガイザレス、ヴァンパイア・スカージレット
まとめ
OCGと比べてステップやタイミングの名称が若干異なりますが、効果が発動するタイミングは基本的にOCGのルールに準拠しています。
多くのステップとタイミングを含むバトルフェイズですが、その流れを理解することでカード発動のタイミングやチェーンボタンのON・OFFの切り替えに対する理解がさらに深まると思います。
テストプレイや公式サイトのQ&Aで確認しながら記事を作成しましたが、もし実際のプレイと異なる点があればぜひご指摘ください。
この記事がデュエルリンクスプレイヤーの方々の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!