この記事では、Macの動画編集ソフトであるFinal Cut Pro Xで、被写体をモザイクで自動追尾する方法(オブジェクト・トラッカー)について解説します。
「センサー」エフェクトを被写体にドラッグして設定
結論
- 「エフェクトブラウザ」から「センサー」エフェクトを選択→ビューアの被写体にドラッグ
- 被写体のモザイクの範囲(自動追尾する被写体の検出範囲)を設定する
- 被写体の「解析」をして完了
【オブジェクト・トラッカーとは?】
自動的に被写体の顔などを検出してトラッキング(自動追尾)する機能のことで、モザイクだけでなくテロップや静止画像なども自動追尾させることができます。
詳細手順
本記事では、以下の動画内の男性の顔をモザイクで自動追尾する動画をサンプルとして解説します。
1.「センサー」エフェクトを選択→ビューアの被写体にドラッグする
↓
- 「エフェクトブラウザ」を開く
- 「スタイライズ」を選択
- 「センサー」を選択
- ビューアの被写体にドラッグする(例:被写体の顔にドラッグ)
↓ドラッグ先で顔を認識→「フェース」と表示されたらドラッグを解除します。
↓顔の角度などによって、顔を認識せず「オブジェクト」と表示されることがありますが、この後の設定で「フェース」と同じように範囲を設定できるのでドラッグを解除して構いません。
2.被写体のモザイクの範囲(自動追尾する範囲)を設定する
↓ビューア内の赤のポインタをドラッグして、被写体のモザイクの範囲(自動追尾する被写体の検出範囲)を設定します。
※被写体を「オブジェクト」で検出した場合は、四角のポインタをドラッグして、選択範囲を円形にすることができます。
Tips.「ビデオインスペクタ」でモザイクの詳細設定が可能
- Amount:モザイクの粗さ(ピクセル数)
- Method:モザイクの種類
- Radius:モザイクのかかる大きさ(Centerを中心とした円の半径の値)
- Center:モザイクのかかる範囲(円)の中心点
↓Radius『300』、Center X:『0』px / Y『0』pxの場合、以下の円に含まれる被写体のみを追尾するため、モザイクの範囲を広げたい場合はRadiusの値を大きくする or Centerの座標を変更します(円の範囲外の被写体にはモザイクがかからない)。
- Aspect Ratio:円のアスペクト比を変更
- Invert:モザイクの範囲を反転する
- Amount Boost:Amount以上のモザイク処理を行う
3.被写体の「解析」をして完了
↓モザイクの範囲が決まったら、ビューア左上の「解析」をクリックします。
↓被写体の動きの解析が始まります。
↓解析が終わったら「完了」をクリック→自動追尾の設定が完了です。
↓以下の動画のように、男性の顔をモザイクで自動追尾できます。
Tips.テロップなども自動追尾できる
テロップや静止画像なども自動追尾(オブジェクト・トラッカー)の設定ができます。
テロップの自動追尾をサンプルに解説します。
↓
- 「タイトル」のサイドバーを表示
- 「タイトル」をクリック
- 任意のタイトルを選択(例:『カスタム』を選択)
- 選択したタイトルを被写体にドラッグ→ドラッグを解除する
↓ビューアでテロップの位置や角度を調整、テキストインスペクタでテロップの編集、タイムラインでテロップの開始位置・終了位置を変更したら、モザイクの設定と同じように「解析」→「完了」をクリックします。
↓以下の動画のように、男性の顔をテロップが自動追尾します。