この記事では、プログラミング未経験者がプログラマー、システムエンジニアへ転職することについて、実際の事例を交えながら解説します。
結論としては、現状は未経験者がIT業界へ参入するハードルはそれほど高くありません。
誰にでもチャンスがある業界です。
しかし、今後のAI技術の発展次第では状況が変化すると予想されます。
詳細を深掘りしていきます。
システム開発業界への未経験者参入は現状難しくない
システム開発業界には、未経験から参入できるチャンスがあります。
未経験者でも、興味と情熱を持って取り組めば業界への参入が可能で、実際に多様なバックグラウンドを持つ人々が活躍している現状があります。
プログラミング言語は誰でも習得することができる
プログラミング言語は学歴や年齢に関係なく、誰でも学んで習得することができます。
プログラミング言語に触れたことがない人からすると、難しいイメージを持ってしまうかもしれませんが、プログラミング言語の習得に特別な才能や経験は必要としません。
初心者向けの様々な関連書籍があり、インターネット上にも無料教材やチュートリアルが多数提供されているため、初心者でも手軽に学ぶことができます。
私が一緒に働いた同僚や、業界参入を後押しした身近な人たちを見ていると、本当に重要なのは本人の学習意欲や興味関心があるかどうかだと感じています。
未経験者を採用している企業も多い
未経験者を積極的に採用している企業も多くあります。
新入社員に対して研修や教育を提供し、スキルを身につける機会を与えています。
例えば、SES(システムエンジニアリングサービス)企業は、未経験者を採用し自社内研修を通して成長させ、実際の開発現場へ人材斡旋しています。
SESは、未経験者の登竜門のような立ち位置といえます。
とにかくスキルや開発経験が欲しいという方は、転職前提でまずはSES企業へ応募してみるのも良いでしょう。
大手の求人サイト(DODA、リクナビなど)で、「プログラマー 未経験」などのキーワードで検索すると、かなりヒットするので試してみていただけると幸いです。
プログラミングスクールも充実している
初めてプログラミング言語を学ぶ人にとって、プログラミングスクールを活用するのも良い手段といえます。
オンラインでチャットや通話を通して学べるサービスも増えているため、家にいながら経験豊富なエンジニアから指導を受けることができます。
また、スキルを身につけるだけでなく、修了後の就職サポートも充実しているため、キャリア形成までの一貫したサービスを受けれることができます。
難点は費用が高いため、手軽に活用することが難しい点ですが、学習から就職までの一貫したサービスは未経験者によって魅力的といえるでしょう。
費用が気になる方は、無料相談やトライアルができるサービスが存在するので、それらを活用してみることをおすすめします。
業界参入事例を紹介
以下では、実際に自分の周りで未経験からシステム開発業界に参入した人の事例を紹介します。
紹介する3名は、いずれも転職前にプログラミングをした経験はありませんでした。
Aさんの事例
Aさんは、大学(理系)で食品分野を専攻し、大学卒業後に関連分野へ進みましたが、元々興味があったプログラミングを仕事にするため未経験でSESに転職しました。
- 転職時期:23歳
- 転職方法:求人サイトから応募。面接と論理的思考に関する筆記試験による選考があった。
金融系の現場で2年間システム開発に携わり、その後Web系開発に興味を持ち、Web系ベンチャー(請負開発)へ転職しました。
Web系開発の知識を学びながら、プログラマー(PG)やプロジェクトリーダー(PL)として経験を積んでいます。
Bさんの事例
Bさんは、大学(文系)で経済分野を専攻し、大学卒業後は営業職に就きましたが、周りのプログラマーとの交流をきっかけにSESに転職しました。
- 転職時期:25歳
- 転職方法:求人サイトから応募。面接とSPI試験による選考があった。
大手携帯電話会社のテスターとしてスタートし、その後、Web系ベンチャー(自社サービス)へ転職しました。
自社サービスのテストチームに参画し、最先端の技術に触れながら現在に至っています。
Cさんの事例
Cさんは、大学(文系)で経済分野を専攻し、大学卒業後はしばらく事務系の仕事に就いていましたが、事務作業の日々に危機感を感じWeb系SESに転職しました。
- 転職時期:28歳
- 転職方法:求人サイトから応募。面接のみの選考があった。
充実した社内研修で技術力を身につけることに成功し、今後配属先が決定する予定です。
また、研修同期には同じようなバックグラウンドのメンバーが多く、「もっと早くからプログラマーになればよかった」という声が結構挙がるようです。
AI技術の進化が未経験者の採用に与える影響
AI技術の進化は、システム開発業界に大きな影響を与えています。
その結果、未経験者が業界に参入する際のハードルが高くなる可能性があります。
AIによる自動コーディングの能力は、現時点でもかなり高度なレベルとなっており、人材不足感があるIT業界において、今後ほとんどの企業がAIを導入することになると予想されます。
そうした場合に、人手不足を補うために採用されてきた未経験者の枠はほとんどなくなってしまうと思われます。
AI時代には、AIへの指示出しやAIの書いたコードの評価・修正するスキルが重要になるはずです。
そういったスキルは、プログラミング言語と違い、学歴や年齢に関係なく誰でも習得することができるものではありません。
プログラミングの能力だけでなく、仕様を理解し設計、実装レベルに落とし込む能力や他人のコードをレビューする能力が必要になるので、未経験者には難易度が高いといわざるを得ません。
今後のプログラマーという職業は、誰でも就ける仕事でなく、大学や専門学校でプログラミングを深く掘り下げて学んだ「専門家」達が就く仕事になっていくのかなと想像したりもします。
上記を踏まえると、AI時代が到来するまでにITエンジニアへ転職してしまうことも重要かもしれません。
まとめ
本記事では、未経験からのシステム開発業界への参入について解説してみました。
Aさん、Bさん、Cさんの事例からもわかるように、未経験者にもシステム開発業界に参入するチャンスがあります。
また、AI技術の進化がシステム開発業界に与える影響も考慮しながら、行動することも重要そうです。
興味がある方は、積極的に挑戦していただけたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。