日本ではIT人材が不足しています。
有効求人倍率で見ても、介護職や土木関係と並んで高いです(2020年度)。
大きな理由の1つは、IT化の促進であらゆる分野でシステムが導入されるのに対し、それを構築する人、すなわちプログラマー、システムエンジニアの労働力が不足しているからです。
そして、日本の多くのシステム開発の現場で、実際にシステムを構築・保守しているのは、自称プログラマーのような人間ばかりです。
人材が不足しているため、中途で大量の人材が流れ込んでいるからなのですが、この業界構造によって私はIT業界へ挑戦できたのではと、今となっては思います。
軽く掘り下げます。
IT業界の歪みで、誰もがITエンジニアになれる時代
圧倒的に人材が不足している現在でこそ成り立っているのが、エセIT企業の人材派遣会社などです。
IT未経験者を採用し(主に第二新卒など)、自社で2、3ヶ月の研修を受けさせた後、大規模開発を行っている大手へ人材を売り飛ばしているのです。
たったの2、3ヶ月です。プロでもなんでもない人たちです。
そこでは、虚偽の経歴(未習得の言語を習得していることにしているなど)が横行していたりもします。
最近話題になった↓のようなことが実際にあるんですよね。
IT人材会社スカイテック、技術者経歴を偽装か 「全部ウソ」証言も
Yahoo!ニュースから引用:2020/08/30
システムの現場では、派遣君ガチャを回し、使える人間ならラッキー、使えなければガチャをまた回すという感じです。
そのため、本当にITの知識、開発の技術がある人間は一握りです。
ですが、この構造のおかげで、良くいえば誰でもITエンジニアになれるわけですね。
私もその一人で、間違いなく恩恵を受けました。
元々、ITとは縁のない学部を卒業し、異業種へ就職した私ですが、IT業界やプログラミングへの興味から、上記のようなIT人材派遣会社へ入り、めでたく?プログラマーデビューすることができました。
もし、ITの専門科目を履修した学生達しか就職できない社会だったら、私はずっと前の仕事をしていたかもしれませんね。今後はそういう社会になるかもしれません。
IT人材派遣会社はぶっちゃけ糞ですが、プログラマーに仕立て上げてくれただけ、感謝してます。
いい勉強にはなりましたし、経歴を作れたので、それを生かして今ではSESから卒業することができました。
今、客先常駐をしていて、自分のキャリアについて悩んでいるいる人は、IT業界の経歴を得ること、技術を身につけることに集中し、ある程度で見切りをつけて自分が本当にやりたい開発のできる企業へステップアップすると良いのではないでしょうか。