「通信費を見直して固定費を節約したいが、どの格安SIMを選べばよいかわからない」
そんな方に向けて格安SIM業者の選び方を解説します。
業者を選択するまでの流れを3つの手順に分け、各手順にいくつかのチェック項目を用意しています。
それらの手順を、私自身が「楽天モバイル&IIJmioを選択して年間13,000円の固定費を削減」した実例を踏まえて解説していきます。
お金を貯めたい・節約したい人にとって有益な情報となれば幸いです。
最適な格安SIM業者を選択する手順
結論
過去の使用履歴などを分析し、スマホの運用目的をはっきりさせてから通信業者を選択する。
手順①:月間の使用履歴を振り返る
振り返る項目は以下の3つです。
①1ヶ月のデータ使用量
- 1ヶ月に何GB使用しているか?
- データ通信を使用する主な目的は?
②データ通信を使用する環境
- 主にデータ通信を使用する場所はどこか?
- Wi-Fi環境は整っているか?
- オフラインで使用できるサービスはないか?
③通話の使用頻度
- 仕事やプライベートでどの程度通話しているか?
- LINEやFaceTimeなどのインターネット通話やメッセンジャーアプリで事足りるかどうか?
以上の3項目を振り返り、
『これまでどのような目的でスマホを運用していたか』
をまとめます。
実例
①1ヶ月のデータ使用量
- 1ヶ月に何GB使用しているか?
→5GBで契約をしていたところ、基本的に3GB程度しか使用していなかった。
- データ通信を使用する主な目的は?
→ブラウザでの検索、Googleマップ、キャッシュレス決済、LINEやInstagramでのメッセージのやりとりが中心で、時々Apple Musicで音楽を再生していた。容量が余りやすい月末にはデータ通信を使用してYouTubeを見ることがあった。ブログの更新をすることもたまにあった。ポケモンGO。
②データ通信を使用する環境
- 主にデータ通信を使用する場所はどこか?
→自宅から仕事先へ車で移動する道中、 Wi-Fiのない仕事場、街の店舗。
- Wi-Fi環境は整っているか?
→自宅は Wi-Fi環境が整っている。ゲーム、アプリ・動画のダウンロード、YouTube動画の再生はWi-Fi下で行っている。
- オフラインで使用できるサービスはないか?
→Apple MusicやYouTube Premiumにはダウンロード機能(オフライン再生)がある。
③通話の使用頻度
- 仕事やプライベートでどの程度通話しているか?
→電話で連絡しなければならない仕事場がある(月に2〜5回程度)。通話時間は1回あたり約5分。プライベートで電話は使用しない。
- 連絡手段はLINEやFaceTimeなどのインターネット通話や、SlackやChatWorkなどのチャットアプリで事足りるかどうか?
→LINE、Instagramのメッセージ機能、Slackがメインの連絡手段。
私の使用履歴をまとめると以下の通りです。
これまでどのような目的でスマホを運用していたか?
→外出時のネット検索やメッセージのやりとりなどテキストベースの送受信を中心に、キャッシュレス決済やナビの使用がメインの目的。時々、ブログの更新や音楽のストリーミング再生、YouTubeを視聴していたが必須ではない。自宅ではWi-Fiに接続してエンタメ目的(ゲーム、動画視聴など)で使用。
手順②:使用履歴を踏まえて改善点を考える
手順①を踏まえてデータ通信と通話機能の改善点を考えていきましょう。
①データ容量の改善点
- 余計なデータ通信を行なっていないか?
- データ通信を削減できる手段はないか?
- そのデータ容量で逆に生産性を下げていないか?(→ここ大事)
②通話機能の改善点
- 通話1回あたりの平均時間は?
- 1ヶ月あたり平均して何回電話をかけているか?
- 電話でなくてもよい連絡があるか?
以上の回答をもとに
- 最低限必要なデータ容量
- 必要な通話機能
をまとめます。
手順②を終えることで、あなたに必要な通信サービスの内容が絞れてくると思います。
実例
①最低限必要なデータ容量
- 余計なデータ通信を行なっていないか?
→外出先( Wi-Fiのない場所)でのYouTube視聴。ポケモンGOは低速通信でも遊べたのでよしとする。
- データ通信を削減できる手段はないか?
→頻度高く再生する音楽(Apple Music)や車の運転中にラジオとして聴きたいYouTube動画はダウンロードしておく。
- そのデータ容量で逆に生産性を下げていないか?
→連絡・調べ物にしろ、テキストベースでのデータ通信さえできれば仕事の生産性に影響はない。
②必要な通話機能
- 通話1回あたりの平均時間は?
→3〜5分程度。10分以上の通話はない。
- 1ヶ月あたり平均して何回電話をかけているか?
→2〜5回程度。
- 電話でなくてもよい連絡があるか?
→一部の仕事先は電話でなければならない。
私の改善点をまとめると以下の通りです。
- 最低限必要なデータ容量
→データ通信を使用するのは外出時のみ。容量に余りがあったからYouTubeを視聴していた。自宅のWi-Fiと合わせて考えると、データ通信の容量は3GBあれば十分。
- 必要な通話機能
→どうしても電話でなければ連絡のとれない仕事先があるため、通話は料金を気にせずに使用できた方が良い。通話時間が5分を超えることがあるため、10分未満でかけ放題ができるサービスが安心か。
手順③:業者を選択する
手順①と②を終えたことで、
- データ通信を使用する目的
- 最低限必要な通信容量と通話機能
がはっきりしたことでしょう。
つまり、格安SIM業者を選択するための条件が揃ったということです。
手順③で行うことは、
- 条件を満たす格安SIM業者をいくつかピックアップ
- 各業者の通信品質を調べ、あなたが求める品質と比較する
- キャンペーンや経済圏(ポイント)を踏まえて検討する
- 1ヶ月あたりの通信費を算出して比較
です。
以上を踏まえて契約する格安SIM業者を決定します。お疲れ様でした!
実例
→データ容量3GB&通話が10分無制限の業者をピックアップ(デュアルSIM運用込み)。
②各業者の通信品質を調べ、あなたが求める品質と比較する
→データ通信を使用するのはテキストベースの通信(ブラウザでの検索やメッセージの送受信など)なので、品質にこだわりはない。正直品質は二の次で料金の安さを優先。
→楽天銀行・証券サービスや楽天カードのポイント還元率の高さに魅力を感じて楽天経済圏への移行を検討していた。
④1ヶ月あたりの通信費を算出して比較
→楽天モバイルを0円運用して、IIJmioのデータ通信専用のeSIMを契約することで最安値になる。
以上を踏まえて楽天モバイル&IIJmioへ切り替えることとしました。
【私の条件と楽天モバイル&IIJmioのサービス内容】
- データ容量3GB
→楽天モバイルが1GBまでなら0円で運用可能。IIJmioのeSIM(データ専用プラン)が2GBで440円。楽天モバイルの運用に注意さえすれば合計3GBを月額440円で使用できる。
- 10分以内の通話無制限
→楽天リンクを使用すれば無料電話が時間無制限で使用可能。
- 通信品質はこだわらない
→楽天モバイルやIIJmioの通信品質は他社に比べると劣るようだったが、用途を踏まえると問題ないレベルだと判断。
- 楽天経済圏への移行を検討
→楽天モバイルを契約することで、楽天市場での買い物のポイント還元率が+1%になる。
まとめ
格安SIM業者を選択する際は、どうしても「通信料を安くする」という考えが先行してしまいますよね。
ですが、最近はスマホも仕事道具の1つです。
通信費をただ安くするだけでは通信品質やデータ容量、通話の制限によって仕事の生産性を落としかねません。
「多分これくらいでいいだろう。」
「この業者名はよく耳にする。」
ざっくりとした予測や知名度だけではなく、
あなたのこれまでの使用履歴や運用目的に基づいた事実に基づいて検討することが大切です。
この記事で解説した手順①・手順②でスマホの使用履歴や運用目的を言語化し、手順③で最適な格安SIM業者を選択してみてください。
きっと、生活の質を下げることなく日々の固定費を節約できると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!