この記事では、Macの表計算アプリ「Numbers」の概要と使い方について解説します。
Numbersは、Macを購入すると初期インストールされている表計算アプリですが、直感的にある程度使えるものの、細かい操作方法やお馴染みのMS Excelとの違いについてなど、いまいち理解できない部分があるかと思います。
Numbersの特徴ついて理解できるように解説していきますので、概要を掴んでもらえればと思います。
本記事の後半では、本サイトで数多く投稿しているNumbersの機能毎の解説記事を一覧にまとめています。必要な情報を探すのに役立てば幸いです。
Numbersの概要と特徴
概要
Numbersは、Excelとほぼ同様の操作感で表作成することができる本格的な表計算アプリです。
機能面でも、表を作成する上で必要な機能(関数(数式)、グラフ作成など)が一通り揃っています。
また、Numbersで作成した資料をWindowsユーザのExcelで開いて編集したりすることも可能なため、別途Excelをインストールせずにやり取りを行うことができます。
使い方をマスターすることで、Macユーザにとって有益なアプリとなることは間違いないといえます。
以下では、Numbersの特徴を紹介します。
1.インターフェースの直感性が優れている
直感的に操作できるインターフェースが特徴といえます。
ユーザは、画面上のアイコンやメニュー項目を通じて、簡単に機能を利用できます。
↓例えば、Numbersの「セル」メニューでは、データフォーマットの設定やセルの書式設定を行うことができます。
2.テンプレートが豊富
Numbersで新規資料を作成する際、予め用意されたテンプレートから、目的に合ったものを選択して開始することができます。
テンプレートの種類
以下のように豊富な種類が用意されています。
- 基本:シンプルな空白、表グラフ、チェックリストなど
- 個人財務:予算、家計簿、貯蓄、株式、ローン比較など
- パーソナル:カレンダー、スケジュール、ランニング記録、自宅リフォーム、チーム編成、成長記録、各種プラン、レシピなど
- ビジネス:勤務表、請求書、投資収益、損益分岐点分析
- 教育:出欠、成績評価、確率の実験、相関関係プロジェクト
↓例として『家計簿』をテンプレートから作成してみます。
↓以下のような表が作成されます。
シート構成は『予算』シート、『支出記録』シートに別れています。
- 『予算』シート:予算と支出を管理する表と、表の内容を反映したグラフが表示されたシート
- 『支出記録』シート:各種支出取引を記載するシート
『支出記録』シートに入力した取引内容は、『予算』シートの『実際の支出額』列で数式によって集計されており、あとは、『予算』列を入力すれば差額を自動計算してくれるようになっています。
テンプレートをそのまま使ったり、カスタマイズすることで、簡単に必要な資料を作成することができます。
3.容易なファイル共有が可能
Numbersは、iCloudを利用してファイルの共有が簡単に行えます。
ユーザーは、リンクを作成して他のユーザーと共有したり、リアルタイムで共同編集を行うことができます。
Excelでも同様の機能が利用可能ですが、OneDriveを使った共有が前提であり、状況によってはNumbersよりも複雑に感じることがあります。
4.マルチプラットフォーム対応
Numbersは、Mac、iPad、iPhoneなどのApple製デバイスで使用できるだけでなく、iCloudを介してWindows PCやAndroidデバイスからもアクセスして使用することが可能です。
これにより、デバイス間でのデータ共有や編集を容易に行うことができます。
Excelでは、サブスク版・製品版において、Appleデバイス間でのシームレスな利用を検討した際、制限がある場合があります。
5.表計算機能に特化している
Numbersは、同じ表計算ソフトのExcelと同じように関数やデータフォーマットを使用できるため、Excelを使ったことがある人であれば、UIに慣れれば問題なく使えるようになっています。
ただし、Excelの場合、セルとテキストを駆使することで稟議書や取扱説明書、手順書などのドキュメントも簡単に作成することができますが、Numbersはページ区切りの設定がなかったり、操作感でも文書系の作成は難しいと感じます(後述しますが、条件付きハイライト(Excelでの条件付き書式)は自セルしか参照できません)。
Numebersでは1シート内に複数の表を作成、表示したり、デザインの優れたグラフが描画できたり、表計算に特化しているアプリといえます。
【注意】条件付きハイライトは自セルしか参照できない
Excelの便利機能である条件付き書式ですが、Numbersにも条件付きハイライトという同じような機能が存在します。
しかし、Numbersの条件付きハイライトは自セルの値しか参照することができません。
※例えば、「A1セルが〜以上なら、A1セルを赤色に変える」など
Excelの条件付き書式では、他のセルの値を参照することができるので、例えば「A1セルが〜以上なら、1行目をすべて赤色にする」という書式を組むことができます。
冒頭で触れたように、NumbersとExcelには相互互換性がありますが、この条件付きハイライトについては差が出てしまう点となるため、注意が必要です。
Numbersの使い方【解説記事一覧】
本サイトで、Numbersの使い方を解説している記事の一覧です。
以下の記事を一通り読むことで、使い方をマスターすることができます。
表の作成
関数
- VLOOKUP関数の使い方
- ROW関数の使い方
- MID関数の使い方
- RIGHT関数の使い方
- LEFT関数の使い方
- IFERROR関数の使い方
- CONCATENATE関数の使い方
- TODAY関数の使い方
- DATE関数の使い方
- NOW関数の使い方
- OR関数の使い方
- AND関数の使い方
- SUMIF関数の使い方
- 関数入力時にキーボード操作で使用セルを選択する方法
- LOWER関数の使い方
- UPPER関数の使い方
- ABS関数の使い方
- MOD関数の使い方
- TRUNC関数の使い方
- ROUND関数の使い方
- COUNTIF関数の使い方
- COUNTA関数の使い方
- COUNT関数の使い方
- AVERAGE関数の使い方
- MIN関数の使い方
- MAX関数の使い方
- SUM関数の使い方
- IF関数の使い方