受託開発企業の概要と就職するメリット、デメリットについて解説します【就職経験者が解説】

この記事では、受託開発企業について就職経験者が解説していきます。

実際の事業内容や就職するメリット、デメリットなどについて現場レベルで解説していきます。

これから受託開発企業へ就職を検討している方にとって参考になれば幸いです。

受託開発の概要

受託開発企業では、クライアントからソフトウェア開発やITシステムの構築などの仕事を請け負い、プロジェクトを担当するのがメインの仕事です。

依頼主のニーズを叶えるために、要望を正しく理解して設計に落とし込み、開発を進めていくことが重要です。

受託開発での働き方

自社内でプロジェクトチームを構成し、案件を進めていくことになります。

開発業務は、自社オフィスやテレワークで行うことが一般的です。
働く場所は柔軟に選びやすい傾向にあります。

プロジェクトチームは、主にプロジェクトマネージャー(PM)、プロジェクトリーダー(PL)、プログラマー(PG)で構成され、担当者はそれぞれの役割に応じて業務を行います。
※PMとPLが兼任だったり、PGのリーダーがいる場合も多いです。

プロジェクトチームは案件毎に存在し、複数案件にまたがってアサインされる場合もあります。

また、プロジェクトチーム間を状況に応じて行き来することもあります(ある案件でスケジュールが逼迫してヘルプに行くなど)。

案件の契約について

クライアントと契約を結ぶ際は、請負契約、準委任契約のうち、いずれかの契約形態とするのが一般的です。

↓各契約の特徴は以下の通りです。

請負契約 準委任契約
完成責任 あり なし
瑕疵担保責任
(品質不適合時の修正対応)
あり なし
請求について ソフトウェアなどを納品し、検収OKとなった際に支払われる 完成の有無に関わらず、かかった工数に対して支払われる
上記の契約形態を理解することは、クライアントとのトラブル(責任が有る、無いの論争など)を回避することにつながります。

これから受託開発系の企業へ就職を検討している方は、上記の契約形態についてさらに下調べを行うことをおすすめします。

クライアントの性質について

案件には、直請け(一次請け)または二次請け以降のプロジェクトが存在します。

案件の請負い方によって、クライアント先の性質が異なります。

直受け 二次請け以降
クライアント先 実際のサービスを企画する企業や個人 SIer
携わる開発工程 全工程 主に製造、試験
案件単価 高い 低い
※SIer(一次請け)の中抜き分があるため
受注難易度 高い
※コンペなどがあるケースもあります。
低い

直請け案件は、クライアントと直接取引でプロジェクトを進めることができるため、一緒にサービスを創り上げていくやりがいがあります。

直請け案件を多く扱う受託開発企業へ就職することをおすすめします。

受託開発企業に就職するメリット・デメリット

メリット

①幅広いプロジェクトに携われる

受託開発企業では、多種多様なプロジェクトに携わることができ、経験やスキルの向上が期待できます。

フルスクラッチで設計〜試験までの工程に関わることができたり、既存案件の保守に携わったりすることができます。

プログラミング言語についても、案件毎に適切な言語を選択して開発するため、色々な言語に触れる機会があります。

②サービスを生み出す喜びをクライアントと共有できる

直請け案件では、クライアントと一緒に協力しながら開発を進めていくことになります。

一方的に指示されるのではなく、時にはアイデアを提示しながらプロジェクトを成功に導くような動きが求められます。

難易度は高いですが、無事サービスをリリースできた際はクライアントと喜び合うことができ、やりがいを感じることができます。

③業界構造を理解できるようになる

受託開発企業での業務は、契約形態が様々であったり、案件が直請け、二次請けだったりと色々なパターンがあります。
また、プロパーとしてSESからエンジニアを迎えたりすることもあります。

その中で、業界内の仕事やお金の流れ、単価感を養うことができます。

業界構造や単価感を養うことで、今後のキャリア選択を広げることにつながるでしょう。

デメリット

①納期やコストに対するプレッシャーがある

クライアントとの契約によっては、厳しい納期やコスト管理が求められることがあります。

進捗が悪いと、残業や休日出勤をして補うことになります。

また、工数超過によってコストが膨らむと案件が赤字となってしまいます。

納期やコストを意識しながら案件を進めることに、ストレスを感じることもあるかもしれません。

②業務時間が長くなりやすい

システムを完成させるという成果が必要なため、完成できなければ残業や休日出勤して対応することになります。

ただし、ゴールまでの過程は臨機応変にスケジュールを組めるため、有給を取得しやすいともいえます。

まとめ

受託開発企業は、クライアントが望むサービスの実現のために支援するのがメインの仕事になります。

受託開発企業に就職することで、多様なプロジェクトに携われるチャンスがあり、技術力や専門知識を磨くことができます。

この記事が参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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