2023年春のG1戦線もいよいよ最終戦だ。
6月24日(日)開催の「宝塚記念(阪神競馬場)」には、3月のドバイシーマクラシックを圧勝したイクイノックス、今年の天皇賞(春)1着のジャスティンパレス、出走予定馬の中で唯一の3歳馬ドゥラエレーデをはじめ、9頭のG1馬が出走予定となっている。
中でも群を抜いて注目なのが、ファン投票で史上最多216,379票を獲得した世界ランク1位のイクイノックスだ。
イクイノックスの父キタサンブラックはG1で7勝をあげているものの、2度出走した宝塚記念でタイトルを獲得できていない。
「天才少年」は父の雪辱を果たすことができるのか。
大きな期待が集まる今年の宝塚記念の展望をまとめていく。
イクイノックスは初の阪神参戦!宝塚記念の展望
G1レース3連勝中のイクイノックスに隙はあるのか?
初めてG1を制した2022年天皇賞(秋)は、1000mを57秒4というタイムで大逃げしたパンサラッサを差し切っての勝利。
続く有馬記念では、単勝2.3倍の1番人気に応えて2連勝し年度代表馬に輝いた。
今年初戦のドバイシーマクラシックでは、これまでのレース運びと打って変わって”逃げ”の走りを見せた。
ゴールまで手綱を持ったまま、2着に3馬身半をつけての圧勝で3連勝を飾ると、世界にその名を轟かせた。
現在G1を3連勝中のイクイノックスに隙があるとすると、初の阪神競馬場でのレースということくらいだろうか。
スピーディーな展開が予想される宝塚記念では先行馬が有利とされている。
昨年は終始2番手でレースを運んだタイトルホルダーがレコード勝ち、一昨年は前集団に位置取ったクロノジェネシスが勝利している。
また、海外遠征後のレースである点も少なからず影響はあるだろう。
そんな宝塚記念において、イクイノックスはいったいどんな走りを見せてくれるのだろうか。
最終追い切りでは、6ハロン82秒4、ラスト1ハロン11秒3というタイムで終え、順調に仕上がっているとのこと。
初の阪神でも難なく勝ってしまうイクイノックスの姿に期待しているのは私だけではないはずだ。
イクイノックスに挑むライバルたち
まずは、今年の天皇賞(春)1着のジャスティンパレスと同レース2着のディープボンド。
ジャスティンパレスは、昨年の有馬記念で7着とイクイノックスに敗北を喫しているが、今年は阪神大賞典、天皇賞(春)と2連勝中だ。
春の長距離王は、昨年の菊花賞(3着)で騎乗していた鮫島克駿ジョッキーと再びコンビを組み、「打倒イクイノックス」に臨む。
天皇賞(春)2着、ファン投票6位のディープボンドは、昨年の宝塚記念と同様に和田竜二ジョッキーとのコンビで挑む。
ディープボンドは3年連続天皇賞(春)2着と、その強さは成績が証明している。
そんなシルバーコレクターはイクイノックスにとっても脅威になるだろう。
ファン投票3位のジェラルディーナは、武豊ジョッキーとの初コンビで参戦。
大阪杯、クイーンエリザベスカップ(G1)というローテで臨む春3戦目。
自慢の末脚が発揮されるか注目だ。
ジオグリフは昨年の皐月賞を制して以降、G1レースに5連続で出走しているが残念ながら上位を取れていない。
しかし、今回出走する馬の中で唯一イクイノックスに土をつけている(昨年の皐月賞)。
同世代のライバルとしてイクイノックスに食らいつく走りを期待したい。
ドゥラエレーデは競走中止となってしまった日本ダービーの雪辱が果たせるか。
その他、菊花賞馬(2022年)のアスクビクターモア、ジャパンカップ(2022年)を制したヴェラアズール、大阪杯(2023年)3着のダノンザキッドをはじめとした優駿達がグランプリ制覇を目指す。
最後に
宝塚記念は6月24日(日)15:40に発走予定となっている。
イクイノックスが国内で走るのは今年初になるので、多くの人が彼の走りに注目している。
世界ランク1位というプレッシャーの中でグランプリ連覇を果たせば、その強さは本物だ。
「長距離王」ジャスティンパレスをはじめとしたライバル達にも好走を期待したい。
2023年春のG1最終戦にはどのような結末が待っているのか。
全頭が無事にゴールすることを切に願いつつ、春G1最終戦にふさわしい熱いレースが行われることを楽しみに待ちたいと思う。