「筋トレでどのくらい追い込めば良いのか?」「回数やセット数の決め方は?」「インターバルはどのくらい取れば良いの?」といった悩みを抱えている方は多いと思います。
本記事では、自宅で自重トレーニングを頑張りたいという方に向けて、筋トレの負荷・回数・セット数・インターバル(休憩時間)の決め方について、トレーニングの目的別に紹介します。
明確な目標回数を設定して、効果的なトレーニングを続けたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
筋トレの負荷・回数・セット数と休憩時間の決め方
負荷の決め方
自重トレーニングの場合、ダンベルにように「重さ」で負荷の調整を行うことができないため、種目ごとにバリエーションを用意して負荷の調整を行います。
代表的な自重トレーニングのバリエーションは以下の通りです。
スクワットの場合
- レベル1:チェアスクワット→椅子を用意して立ち座りするスクワット。しゃがんだ時に椅子に座れるため負荷を小さくでき、フォームが崩れづらくなるので初心者にオススメ。
- レベル2:通常のスクワット→太ももが床と平行になるまでしゃがむことで、お尻や太ももの筋肉をしっかり刺激できます。
- レベル3:ブルガリアンスクワット→片足ずつ行うスクワット。片足のつま先を椅子などに載せて反対の脚のみでスクワットを行うことで、お尻やもハムストリングス(腿裏)のストレッチが強くなります。
腕立て伏せの場合
- レベル1:インクラインプッシュアップ→椅子やテーブルなどに手を載せて行う腕立て伏せ。上体が起きている程、負荷を小さくできます。
- レベル2:膝付きで腕立て伏せ→膝を床に付けることで、通常の腕立て伏せよりも負荷を小さくできます。
- レベル3:パーシャルレンジプッシュアップ→胸の下に筋膜ローラーやヨガブロック等を置いて通常の腕立て伏せを行います。可動域が小さくなる分、負荷を小さくできます。
- レベル4:通常の腕立て伏せ→胸が床にギリギリ付くまで胸を床に近づけることで、大胸筋がしっかりストレッチされます。
- レベル5:アンイーブンプッシュアップ→片手をプッシュアップバーやステップ台等に載せて行う腕立て伏せ。通常の腕立て伏せよりも、肩甲骨や肩関節の可動域が大きくなり、大胸筋のストレッチが強くなります。
種目の選び方
1セット当たりに設定した目標回数をこなした際に、限界まで追い込める(「キツイ」「もう動けない」)種目を選択しましょう。
トレーニングの目標回数(レップ数)については後述します。
例:腕立て伏せの場合
目標回数は1セット12回。「通常の腕立て伏せ(レベル4)」では1セット9回しかできなかった。
→「パーシャルレンジプッシュアップ(レベル3)」に負荷を落として1セット12回を目指す。
1セット当たりの回数(レップ数)の決め方
トレーニングの目的に応じて1セット当たりの目標回数を設定します。
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:12〜20回
- 筋肉を大きくしたい場合:6〜12回
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:1〜5回
筋肉を大きくしたい場合や最大筋力をアップしたい場合は、当然大きな負荷をかける必要があります。
大きな負荷をかける=レベルの高い自重トレーニングを選択する必要があるため、目標回数は少なくなっています。
Tips.テンポも重要
トレーニングの目的に応じて、1回1回の動きのスピード(テンポ)を意識することで、筋トレの効果を更に上げることができます。
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:ゆっくり(4秒かけてストレッチ、最大可動域で2秒止まる、1秒で収縮)
- 筋肉を大きくしたい場合:適度なスピード(2秒かけてストレッチ、最大可動域で止めずに2秒で収縮)
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:適度なスピード〜速く
Tips.自重トレーニングには限界がある
いくらバリエーションを用意しても、自重トレーニングには限界があります。
「筋肉を大きくしたい」「最大筋力を上げたい」「パワーを強くしたい」といった希望がある場合は、ダンベルやバーベルを使用したレジスタンストレーニングの方が圧倒的に効率が良いです。
もし、「ジムに通うのが面倒くさい」「お金をかけたくない」といった理由で自宅での自重トレーニングにこだわる場合は、以下の記事で紹介しているHIITに挑戦してみてください。
セット数の決め方
セット数は、回数(レップ数)と反比例します(回数が減ればセット数は増える)。
トレーニングの目的に応じて目標セット数を設定します。
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:1〜3セット
- 筋肉を大きくしたい場合:3〜5セット
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:4〜6セット
大きな負荷をかける程、目標セット数は増えていきます。
インターバル(休憩)の決め方
トレーニングの目的に応じて、1セットごとの休憩時間を設定します。
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:30〜60秒
- 筋肉を大きくしたい場合:45〜90秒
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:3〜5分
負荷が小さく高回数で行うトレーニングの場合は、休憩時間を短くすることで、動作に対する筋肉の適応を促すことができます。
逆に、負荷が大きく低回数で行うトレーニングの場合は、休憩時間を長く取ることで疲労が回復されるため、1セットごとに最大限の力を発揮することができます。
筋トレはいつやれば良い?週に何回?
筋トレのタイミング
「筋トレはいつやるべきなのか?」「効果的な時間帯はいつなのか?」と筋トレのタイミングについて悩んでいる方は、以下の記事を参照ください。
最高のパフォーマンスで筋トレができる時間帯と、朝や寝る前に筋トレをする上で知っておくべきポイントを紹介しています。
筋トレの頻度
筋トレは週に何回やるべきかわからないという方は、以下の記事を参照ください。
筋トレの頻度を考える上で必要な理論と、経験値に応じたスケジュールの立て方について紹介しています。
まとめ
自重トレーニングの負荷は、その種目のバリエーションを複数用意することで調整することができます。
本記事では、代表的な自重トレーニングであるスクワットと腕立て伏せのバリエーションを紹介しました。
スクワットの場合
- レベル1:チェアスクワット
- レベル2:通常のスクワット
- レベル3:ブルガリアンスクワット
腕立て伏せの場合
- レベル1:インクラインプッシュアップ
- レベル2:膝付きで腕立て伏せ
- レベル3:パーシャルレンジプッシュアップ
- レベル4:通常の腕立て伏せ
- レベル5:アンイーブンプッシュアップ
また、筋トレの回数・セット数・休憩時間は、目的に応じて以下のように設定することを本記事で推奨しています。
回数の設定基準
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:12〜20回
- 筋肉を大きくしたい場合:6〜12回
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:1〜5回
セット数の設定基準
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:1〜3セット
- 筋肉を大きくしたい場合:3〜5セット
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:4〜6セット
休憩時間の設定基準
- 動きの安定感を増したい・筋持久力を付けたい場合:30〜60秒
- 筋肉を大きくしたい場合:45〜90秒
- 最大筋力(1回の収縮で発揮できる最大の力)をアップしたい場合:3〜5分
本記事の内容をもとに、1日当たりの筋トレスケジュールを計画することで、目的に応じた効果を得られる効果を高めることができるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!