価値観の違いを乗り越える!価値観の本質と6つの質問について解説

多様な生き方や働き方が存在する現代社会において、家族やパートナー、友人、職場の人などの身近な人たちと「価値観が合わない」ことを理由に人間関係に悩みを抱えている人は多いようです。

お金の使い方、仕事に対するモチベーション、結婚観、休日の過ごし方…などなど、人生のあらゆる場面で感じるかもしれません。

そんな悩みを抱えている方に対して「相手の価値観を受け入れよう。」「柔軟な思考で相手に接しよう。」というアドバイスをよく耳にしますが、いかんせん漠然とした解決策に思えます。

そもそも自分自身の価値観を理解できているのでしょうか?相手の価値観が何なのか言語化できているのでしょうか?

本記事では以下の2点についてまとめています。

  1. 価値観という言葉が示す本質的な意味
  2. 自分の価値観を知る方法(最も重要

最後まで読んでいただくことで、価値観の本質を理解して上で、自分の価値観を知り、身近な人とその価値観を共有できるレベルまで落とし込めると思います。

価値観の意味と知る方法

そもそも価値観とは何なのか?

辞書的な意味では、

物事を評価する際の基準

※引用元:大辞林

となっていますが、少し漠然としていますね。

そこで、価値観について素晴らしい内容が書かれている2つの書籍、鈴木裕さん著【最高の体調】とターシャ・ユーリックさん著【insight】から引用して、価値観の意味を紹介します。

自分がどう生きたいのかの指針。自分がどんな人間になりたいのかを定義する手助けとなるもの

※引用元:ターシャ・ユーリック(2019).insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 英字出版株式会社

こんなふうに生きていたいと、心から思えるような人生の方向性のこと

※引用元:鈴木裕(2018).最高の体調 株式会社クロスメディア・パブリック

以上を踏まえると、価値観とは自分が理想とする人生に向かうための指針と言えるのではないでしょうか。

ここで混同しやすくなる概念が目標です。

価値観と目標の決定的な違いは『ゴールがあるかないか』です。

目標は達成したら終わりですが、価値観は生きている限り自分の中に存在し続け、私たちに常にモチベーションを与え続けてくれます

さて、そんな自分らしい人生に導いてくれる価値観ですが、皆さんは思い浮かびますか?

続いて、皆さんの価値観を知る方法について紹介していきますので、ぜひ試してみてください。

価値観を知る方法

価値観を知る6つの質問

この6つの質問は、ターシャ・ユーリックさん著【insight】から引用させていただきました。

価値観を知る6つの質問

  1. あなたはどんな価値観で育てられましたか?自分のいまの思考体系は、それらの価値観を反映しているものですか、それとも育てられたものとは違う視点で世界を見ていますか?
  2. 幼い頃や思春期における最も重要な出来事および経験は何ですか? それらが自分の世界観にどう影響を与えましたか?
  3. 職場や私生活で、どんな人たちを一番尊敬していて、その人たちのどんなところを尊敬していますか?
  4. 一番尊敬していないのはどんな人で、なぜそんな風に思いますか?
  5. これまでで最高(最悪)の上司は誰ですか? そう思うのは、その上司が何をしたからですか?
  6. 自分の子供を育てたり、他人を指導するにあたり、一番伝えたいのはどんな行動で、一番伝えたくないのはどんな行動ですか?

※引用元:ターシャ・ユーリック(2019).insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 英字出版株式会社

回答に苦戦する質問もあるかもしれませんが、じっくり時間をかけて質問に答えてみてください。

価値観とは明確にすることが非常に難しい概念です。

私自身、自分の価値観に気づくまでに4年間かかりました。

しかし、この4年間の間、上記の質問をベースに自分に自分らしさというものを問い続け、ようやく『汎用性の高さ』という価値観に辿り着きました

そして、4年間苦労したことで、価値観を見つけるヒント(視点の持ち方)が私なりに見えてきました。

以下にまとめますので、6つの質問を補助する知識として、参考にしてください。

価値観を見つける3つの視点の持ち方

『過去』の体験を振り返る視点

→育ってきた環境や幼少期の印象的な記憶、自分の世界観に影響を与えた人や出来事を振り返る

『現在』の自分を多角的に眺める視点

  • 主観的に、良いなと感じる人やモノ(またはその逆)、リラックスできるコトや時間、健康でありたい理由、やりがいを感じる活動(その理由)
  • 家族やパートナーに、どのように過ごして欲しいか
  • 子どもに対して、どのようなことを伝えていきたいか(またはその逆)
  • 友人との関係性で、活かしたいと思う自分の特徴や強み
  • 職場で、尊敬している上司(またはその逆)、自分が指導する立場になった時に後輩に伝えたいこと(またはその逆)、自分はどのように貢献ができるか

『未来』に望むものを想像する視点

→『お金に全く不自由がなく、家庭・職場・地域社会において充実したポジションについており、肉体的にも精神的にも健康的な人生』という、最高の人生をおくれていたとしても「こういった行動を選択していきたい!」「この知識やスキルを学び、身につけたい!」と思えるモノ・コト。

 

以上の『過去』『現在』『未来』の視点で自分自身と向き合うことによって、価値観につながるヒントが見つかるかもしれません。

ぜひ、この3つの視点を持って価値観を探してみてください。

その他のテクニック

「価値観を見つける6つの質問」がしっくりこなかったという方は、鈴木裕さん著【最高の体調】で紹介されている、以下の2つのテクニックを試してみてください。

  1. 価値評定スケール→ミシシッピ大学のケリー・ウィルソン氏が開発した、12の抽象概念から価値観を導き出すテクニック
  2. パーソナルプロジェクト分析(PPA)→ケンブリッジ大学のブライアン・リトル氏が開発した、具体的に取り組んでいるプロジェクトから価値観を導き出すテクニック

私は「PPA」がやりやすいと感じました。

気になる方はぜひ【最高の体調】を読んでみてください。

書籍のリンクはこちらです。

また、漫画版も出版されています。

まとめ

4年もの間、自分の価値観と徹底的に向き合ってみてわかったことがあります。

それは、価値観とは言葉で言うほど単純なものではないということです。

実際、「自分がどうありたいのか?」という質問に対して、はっきり答えることができる人は少ないようです。

「価値観が合わない」ことを理由に人間関係に悩みを抱えている人の大きな原因は、そもそも自分の価値観自体がぼんやりしている可能性が高いからでは?と、私は考えています

価値観は、自分が自分らしく生きていくための行動の指針です。

「私はこんな価値観を大切にしているんだけど、あなたは?」

そんな会話を日常的にできるようになれば、互いに不満を抱えていた日々の行動や言動を見直し、互いの価値観に寄り添った生活に変えていけるのではないでしょうか?

今一度、自分自身の価値観と深く、深く、向き合ってみてください。

皆さんが大切に思う人と、素敵な人生を送るためのコンパスが見つかると思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

最新情報をチェックしよう!

メンタルケア・心理学の最新記事4件