【初心者向け】プログラミング言語の選び方【特徴を解説】

世の中には、たくさんのプログラミング言語が存在しています。
これからプログラミング学習を始めようと思っている方にとっては、どの言語でいったい何ができるのかと悩んでしまうことでしょう。

実現させたいシステムの目的・用途によって使うプログラミング言語が異なります。

  • スマートフォンのアプリ開発に適した言語
  • WEB作成に適した言語
  • ゲーム開発に適した言語
  • 大規模システム(金融・インフラなど)の開発に適した言語

etc…

このように、それぞれの目的によって言語を使い分けて開発をしていきます。

1つの言語を習得するには、それなりの学習コストが必要になりますので、言語の選定は慎重に行っていきたいものです。

この記事では、メジャーなプログラミング言語の特徴などの概要を解説します。

これから学習していく、プログラミング言語を選ぶ際の参考になれば幸いです。

プログラミング言語の選び方・言語の特徴などを解説

プログラミング学習

現在、世界でよく使われている言語をピックアップして紹介します。

 

Java

Java(ジャバ)は、現在世界的に最も使用されているといっても過言ではない言語の1つです。
なぜなら、OSや使用端末を選ずに、どのような環境下においても動作し、汎用性・拡張性が高いからです。

主に、金融システム、インフラなどの大規模システムや、Androidアプリ、WEBシステム、サーバーシステムなどで利用されています。
これらのうち、金融・インフラなどの業務システムは、社会の基盤を支える重要なシステムであることから、流行に左右されることがなく、長期的な使用が見込まれます。
そのため、企業ニーズが高いことから、Javaを習得することで就職に強くなります。

Javaの欠点は、学習コストが高いことです。
1つの処理を実行するのに、たくさんのプログラムを書く必要があり、複雑な部分も多いです。
個人でのシステム開発には向いていないと言えます。

しかし、難解なJavaを始めのうちに習得することができれば、次の言語を学習するのが容易になります。
また、世界的に使用者の多いAndroidのアプリ開発ができるという点でも、習得の価値はかなり高いといえます。

僕がJavaを始めて学習したときに、非常に助けになった参考書を紹介しておきます。

 

C言語

C(シー)、C++(シープラスプラス)は、ゲームやパソコンのソフト、機械制御などといった幅広い分野で利用されている言語です。
また、WindowsやLinuxなどのOSでも使われています。

実行速度が最速であり、また、高い汎用性があります。
そのため、証券取引システムなどのリアルタイム処理が求められる業務システムで活躍します。

Javaと同様に、学習コストが高いという欠点を持ちます。
Javaと同等か、それ以上の難易度がある言語などで、初心者が初めに学習するのには向いていないといえます。

難易度が高い反面、他の言語への応用性が高いですし、プログラミングの基礎が身につきやすいです。
ハードウェア、ソフトウェアの開発やゲーム開発ができるので、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。

 

C#

C#(シーシャープ)は、MicrosoftがCを発展させることで開発した言語です。

Windowsで動作するアプリや、Unityでのゲーム開発、iOSやAndroid向けのアプリ開発で使用します。

Unityは、ゲームの開発環境で、ライブラリ(あらかじめ用意された汎用的な処理)が豊富なことから、ゲームを作りながら習得していくことができます。
また、近年成長著しい「VR(Virtual Reality)」を活用した3Dゲームの開発ができるという最大のメリットがあります。
3Dゲーム用のライブラリも豊富に存在しています。

一方、汎用性が低いため、Unityでゲーム開発したり、Windowsアプリに興味のある方向けに特化した言語となっています。

 

Object-C、Swift

Object-C(オブジェクトシー)は、MacOSアプリやiPhoneアプリの開発言語として使用されます。
Swift(スウィフト)は、AppleがMacOSアプリやiPhoneアプリの開発言語として、2014年に発表した言語です。

現在では、Swiftを用いて開発をするようになってきており、新しく習得するなら断然Swiftを選択するべきです。
Swiftは、処理のスピードが高速であるだけでなく、プログラムの記載もスマートです。

ただし、SwiftよりもObject-Cが得意とする分野もあるため、共存することも多々あります。
今後は、Swiftが主流になっていきますが、状況によってはObject-Cのライブラリを使用することもあるので、うまく使い分けることが大切になってきます。

Swiftは、シンプルでわかりやすい言語なので、初心者が最初に学ぶ言語として適しています。

 

Python

Python(パイソン)は、WEBサービスや近年発展の目覚ましいビッグデータ解析や人工知能といった、最先端の分野で使用されています。
そのため、今後さらに需要が高まっていく言語の1つでもあります。

言語の学習コストが低いというメリットもあります。
初心者が最初に学ぶ言語として、オススメできます。

現在日本では、Javaのように広くは普及していません。
しかし、今後の人工知能といった最先端分野の進歩によって、Pythonの技術力があるエンジニアの重要性が高まりますので、先行して習得してしまうのも良いかもしれません。

 

JavaScript

JavaScript(ジャバスクリプト)は、WEB開発で用いられる言語で、Javaと並び世界で最も人気な言語でもあります。

現在公開されている、ほとんどすべてのWEBサービスで利用されている言語です。
WEB開発以外でも、スマートフォンやパソコンのアプリ開発、ゲーム開発でも利用されます。

言語を学習するにあたり、開発環境を整えることなくすぐに学習に着手することができるメリットがあります。
また、ライブラリも多く、初心者が学習するのに適した言語とも言えます。

HTMLやCSS、PHPといった言語と合わせて学習することで、総合的なWEB開発が可能です。

 

PHP

PHP(ピーエイチピー)は、WEBページを作成するのに利用されている言語です。
個人のWEBサイトから、企業のWEBサイト、WEBサービスなど幅広く利用されています。

国内のほとんどの企業で使われているため、Javaと同様に就職に強い言語でもあります。
それだけでなく、クラウドソーシングでの案件が多く、フリーランスエンジニアを目指す人にとっても最適な言語といえます。

また、学習するにあたり、情報や環境が充実しているので初心者が参入しやすいというメリットもあります。

しかし、汎用性が低く、WEBサービスのみにしか使用できないため、スマートフォンのアプリやゲームを開発する際には活かすことができません。

スマートフォンの普及やWEBサービスの需要が高まる中で、今後も高い人気を誇る言語となりそうです。

 

Ruby

Ruby(ルビー)は、まつもとひろゆき氏によって開発された国産のプログラミング言語です。
主に、WEBサービスで利用されています。

Rubyは、国産の言語だけあり、日本語での開発環境や情報が豊富です。
また、直感的にコーディングすることができ、従来の言語に比べてストレスフリーであるという特徴を持ちます。

Rubyには、Ruby on RailsというWEBアプリケーションのフレームワーク(共通した考え方の枠組み)があり、効率良くWEB開発を行うことができるというメリットがあります。

国内で人気な言語で、近年ますます広がりをみせています。
覚えることは多いですが、国産のため学習しやすく、Ruby on Railsにより少ないプログラムで多機能を実装できるので、初心者も比較的容易に取り組める言語です。

 

補足:HTML・CSS

WEB開発に欠かせない言語が、HTML(エイチティーエムエル)とCSS(シーエスエス)です。
ちなみに、HTMLもCSSもプログラミング言語ではないため、補足とさせていただきました。

HTMLは、マークアップ言語であり、WEBページの文字情報、画像情報を構成するための言語です。
CSSは、スタイルシート言語であり、WEBページを装飾するための言語です。

プログラミング言語ではないものの、WEBサイトの作成には必要不可欠な言語です。

JavaScriptやPHPを学習する際は、合わせて学習する必要性が高い言語です。

 

プログラミング言語の人気ランキング

星

学習言語を選定するにあたって、その言語が世界的にどれくらい人気があるのか気になりますよね。
世界的に認知度が高く、信用できるプログラミング言語の人気ランキングがありますので紹介します。

以下、2019年3月9日時点でのランキングです。

 

RedMonkのランキング

RedMonkは、世界中で利用されている有名な開発支援サービスの一つである「GitHub」の利用実態と、プログラミング専用のQ&Aサイトである「StackOverflow」内におけるやりとりの動向などを基にランキング付けしています。

The RedMonk Programming Language Rankings: June 2018
出典:The RedMonk Programming Language Rankings: June 2018 – tecosystems

順位 プログラミング言語
1位 JavaScript
2位 Java
3位 Python
4位 PHP
5位 C#
6位 C++
7位 CSS
8位 Ruby
9位 C
9位 Objective-C
11位 Swift
12位 Scala
12位 Shell
14位 Go
14位 R
16位 TypeScript
17位 PowerShell
18位 Perl
19位 Haskell
20位 Lua

 

TIOBEのランキング

TIOBEは、Google、Yahoo、Bingといった検索エンジンでのトレンドを集計・計測しランキング付けしています。

TIOBE Index for March 2019
出典:TIOBE Index | TIOBE – The Software Quality Company

 

PYPLのランキング

PYPLは、Googleの検索エンジンにおける「プログラミング言語のチュートリアルが検索された回数」を集計し、ランキング付けしています。

PYPL PopularitY of Programming Language
出典:PYPL PopularitY of Programming Language index

 

どのランキングも総じて、Java、JavaScript、Pythonの人気が高い傾向にあるようです。

Swiftは、最近発表されたばかりの言語なので、現在はランキング上位とはいえませんが、需要の高いiPhone、MacOSのアプリ開発ができることから、徐々にランキングが上昇する見込みであるそうです。

 

終わりに

実際のところ、どのプログラミングから学習するかに正解はありません。
「なんとなくこれやってみたいな」という感覚にあった言語から、とりあえずは始めてみてください。

僕は、Javaを習得してエンジニアになりました。
実際にJavaでシステム開発を1年以上やって、その過程でいろいろ情報を得たりして視野が広くなって、今度はWEB系の言語を習得しようとか、アプリ開発しようとか、具体的になっていきました。

まずは、とにかくこの業界に飛び込んでしまいましょう。

自分のイメージに近い言語の学習に取り込んでみて、その後は、自分の知識が深まっていく中で、やりたいことがはっきりしてくると思います。

なんとなくでもいいので、プログラミングに興味があるなら、参考書を買って独学したり、プログラミングスクールを活用しましょう。

プログラミングスクールは少し芝居が高いですが、無料でプログラミングの学習体験ができるTechAcademyを活用すると良いかと思います。

TechAcademyは、自宅に居ながらオンラインで学習を進められるのでスクールなどに通うよりは断然楽ですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

最新情報をチェックしよう!