本記事では、夜間のスマホ・PCのブルーライトを対策する方法を理解し、睡眠に悩みを抱えている方が取り入れるべきか判断できるよう解説しています。
夜間のブルーライトを対策しておかないと、睡眠に必要なホルモン(メラトニン)の分泌が抑制されて熟睡できなくなってしまいます。
筆者が実際に行なっているブルーライト対策を紹介していきますので、スマホやPCなどの電子機器を夜間に使用しているという方はぜひ参考にしてみてください。
ブルーライトの基礎知識
本記事で取り扱うブルーライトとは、テレビやスマホなどのLED照明に含まれる青色系の波長のことを指しています。
電子機器が発する夜間のブルーライトが、睡眠に悪影響を与えるということについて、鈴木祐さん(パレオさん)の書籍「パレオダイエットの教科書」を読んで学びました。
夜間のブルーライトが与える悪影響
睡眠に必要なホルモンを分泌しなくなる
夜間のブルーライトは、睡眠に必要なホルモンであるメラトニンの分泌量に影響を与えます。
夜間の光 | メラトニンの分泌量 | 睡眠への影響 | |
---|---|---|---|
太古の時代 | 太陽が沈むと暗くなる | 夕方〜夜にかけて分泌が活発になる | 熟睡できる |
現代社会 | 人工照明によって明るい状態が続く | 体内時計が乱れて分泌が抑制される | 朝まで浅い眠りが続く |
メラトニン抑制に関する主な研究
- 白色の蛍光灯(約1000ルクス)の下に1時間いるだけで、メラトニンのレベルが半減。(参照:鈴木祐「パレオダイエットの教科書」株式会社扶桑社)
- 光量が少なくても、浴びる時間が長ければブルーライトによる影響は変わらない。(参照:メンタリストDaiGo「賢者の睡眠」株式会社リベラル社)
- スマホやタブレットの操作が2時間を超えると、メラトニンの分泌が極端に抑制される。(参照:結城未来「照明を変えれば目がよくなる」株式会社PHP研究所)
- 就寝1時間前のメールチェックで、エスプレッソ2杯分の覚醒作用がある。(参照:結城未来「照明を変えれば目がよくなる」株式会社PHP研究所)
Tips.太陽のブルーライトについて
太陽のブルーライトには、電子機器と異なり体内時計を調整する働きがあります。
朝に十分な日の光を浴びることで、体内時計がリセット(=メラトニンの分泌がストップ)されると同時に、メラトニンの原料となるセロトニンというホルモンの分泌が促進されます。
メラトニンは、分泌が抑制された15時間後に分泌を再開するという特性があるため、朝日(太陽のブルーライト)を浴びることで、メラトニンの原料を準備しつつ、夜間のメラトニン分泌を予約できるという訳です。
参照:メンタリストDaiGo「賢者の睡眠」株式会社リベラル社
夜間のブルーライトを対策する方法
仕事の関係で夜間にスマホやPCを使用する機会が多い筆者が、実際に試しているブルーライト対策を紹介していきます。
スマホ(iPhone)のブルーライト対策
画面の明るさと色温度を自動で調整
日没に合わせて、ダークモードとNight Shiftが自動的にONになり、夜9時30分になるとホワイトポイントが下がるようにオートメーションを設定しています。
画面の明るさを下げて、色温度を電球色に近い状態にすることによって、スマホから発せられるブルーライトの量を減らすことができるそうです。
設定 | 効果 |
---|---|
ダークモードをON | 画面の明るさを下げる |
ホワイトポイントを下げる | ダークモード以上に画面の明るさを下げる |
Night ShiftをON | 画面の色温度を電球色まで下げる |
各種設定方法の詳細については、以下の記事を参照ください。
ブルーライトカットの保護フィルムを使用
ブルーライトカット率30〜40%と謳っているNIMASOのガラスフィルムを使用しています。
商品の具体的なレビューについては、以下の記事を参照ください。
PC(Mac)のブルーライト対策
f.luxのインストール
f.luxとは、PCの画面から出るブルーライトの量を時間に合わせて自動調整してくれるアプリです(Mac・Windowsに対応)。
Macにデフォルトで搭載されているNight Shiftよりも色温度が高くなるため、ブルーライトカットの効果が高いように感じます。
実際、このアプリを導入してから、夕方以降の目の疲れが軽減し、夜間にPC作業をしても眠気が襲ってくるようになりました。
f.luxのインストール方法・使い方については、以下の記事を参照ください。
まとめ
記事の要点
ブルーライトとは | テレビやスマホなどのLED照明に含まれる青色系の波長のこと | |
---|---|---|
夜間のブルーライトが与える影響 | ・睡眠に必要なホルモン(メラトニン)を分泌しなくなる ・体内時計が乱れて熟睡できなくなる |
|
ブルーライト対策 | スマホ(iPhone) | ・画面の明るさと色温度を自動で調整(ダークモード、Night Shift、ホワイトポイント) ・ブルーライトカットの保護フィルムを使用 |
PC(Mac) | ・f.luxのインストール |
最後に
以上の対策を行なったことで、夜間に眠気が襲ってくるようになりました。
もちろん、夜間にスマホやPCを一切使用しないというのが最も適切な対策ですが、仕事等でどうしても使わなければいけないことはあると思います。
まずは、夜間のブルーライトが睡眠に悪影響を与えるという事実を理解して、できる範囲で対策をすることが大切だと考えています。
今回紹介した画面の明るさ設定やアプリのインストールは、どれもお金がかからない方法なので、ぜひ試してみてください。
また、試そうと思っている対策が他にもあるので、結果を踏まえて改めて紹介したいと思います。
本記事の参考書籍である「パレオダイエットの教科書」「賢者の睡眠」「照明を変えれば目がよくなる」では、ブルーライト対策を含めた睡眠改善テクニックや、照明が人体に与えるその他の影響についてエビデンスベースで多数紹介されていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!